この記事を読めば登山家・ミス日本グランプリの野口絵子(のぐちえこ)さんが歩んできた学校の歴史が、小学校から大学まで丸ごとわかります。
調べれば調べるほど、「普通の小学校→イギリス→ニュージーランド→慶應SFC」というルートの濃さに驚かされました。
ただの「帰国子女でお嬢様」という話じゃなくて本人の意志で何度も選択を変えてきた人なんですよね。
そのあたりを学校ごとにしっかり掘り下げてみたいと思います。
小学校時代 すべての出発点はここから
世田谷区立桜町小学校という普通
野口絵子さんが通っていた小学校は東京都世田谷区にある世田谷区立桜町小学校です。
この頃はまだごく普通の小学校生活を送っていたようで、区立の公立校に通っていたという事実が、後の学歴の振れ幅をよりいっそう際立たせている気がします。
9歳のとき、雪山に登った
ただ、一点だけ普通じゃない話がある。
9歳のとき、父・野口健さんと冬の八ヶ岳に雪山登山に行っているんです。
小学校3、4年生の話ですよ。
同い年の子が近所の公園で遊んでいる頃に娘は雪山で父と歩いていた。そう考えると、なんか少しだけ気が遠くなります。
個人的にはこのエピソードがいちばん好きで。
この体験が後に絵子さんがヒマラヤの6000m級の山々を次々と踏破していく原点になっているわけですから、やっぱり「人生の種はわりと早いうちに撒かれている」という感じがしますよね。
中学校時代 父の背中を追ってイギリスへ
立教英国学院中学部ってどんな学校?
小学校を卒業した後、絵子さんは父・野口健さんの母校でもある立教英国学院中学部へ進学します。2016年4月入学、2019年3月卒業。
立教英国学院はイギリスのウェストサセックス州にある全寮制の日本人学校で、小学5年生から高校3年生まで通える中高一貫校です。
1972年に日本の私立学校として初めての在外教育施設として設立されたという、なかなか歴史ある学校なんです。
偏差値は55〜60程度で英語力については高校入学時に英検2級以上の取得者が10%ほどとのことなので、入学のハードルが特別高いわけではないようです。
ただ、日英ハイブリッドの授業スタイルを採用していて中学1年生からイギリス人教員に英語で理科を教わるという環境があります。
それに生徒5人に教師1人という手厚いサポート体制があって、寮は4〜6人の相部屋で個室はないみたいです。
親元を離れ、異国の地でクラスメートと寝食を共にする生活。
そういう環境が自然と人間としての根っこを鍛えるのかもしれないですね。
「内部進学を断る」という意外な選択
ここで面白いのは絵子さんが立教英国学院の高等部への内部進学を自ら断ったという点です。
普通に考えたら、せっかく仲良くなった友だちと同じ学校に進む方が楽ですよね。
本人もマリー・クレール・ジャポンのインタビューで「最初はそのまま高校に進むつもりでいた」と語っています。
じゃあなぜ選択を変えたのか。
きっかけは父とのヒマラヤトレッキングだったようで。
山頂付近でロシア人の姉妹と出会い、言葉が通じなくてもハイタッチできた瞬間に「もっといろんな国の人と関わりたい」と強く思ったそうです。
山が進路を変えた。うん。これすごく絵子さんらしい話だなと思います。

高校時代 ニュージーランドの名門全寮制校へ飛び込む
Wanganui Collegiate Schoolとはどんな学校?
内部進学を断った絵子さんが選んだのがニュージーランドのWanganui Collegiate School(ワンガヌイ・コレジエイトスクール)。2019年10月入学、2022年12月卒業です。
この学校、1854年創設でニュージーランド国内2番目に古い歴史を持つ伝統校なんです。北島のワンガヌイという都市にある私立の共学校で、生徒の約8割が寮生活を送る完全全寮制に近いスタイル。
校舎はイギリスの伝統を感じる重厚な建築で、Anglican(英国国教会)の教えをベースに、ラグビーをはじめとするスポーツと学業の両方に力を入れているのが特徴です。
費用の話をすると年間の授業料が約21,000NZD(2024年時点)、寮費が約27,000NZDで、合計だけで日本円にして年間500万〜600万円近くになる計算です。
😳けっこうかかりますよね。
この点はやはりそれなりの家庭環境があってはじめて実現できる選択だったとも思いますし、それだけの投資をするだけの意志と覚悟が本人にあったということでもあるかなと。
桜が咲いてる!
— 野口絵子 Eko Noguchi (@ekonoguchi) September 26, 2022
年末に高校を卒業するので、ニュージーランドで最後の春です😢 pic.twitter.com/hApERM8Ztc
日本人がほぼいない環境に飛び込む決断
立教英国学院は日本人コミュニティの中にある学校ですがWanganui Collegiate Schoolはほぼ現地の生徒ばかりです。
そこに飛び込んでいくのはかなり大変だったはずで。
しかも高校入学のタイミングに当たる「Year11」からの途中入学ですから、現地の友人関係が既に形成されている中に後から入っていくわけです。
それでも「より厳しい環境に身を置きたい」という自分の決意を優先したというのは正直、なかなか出来ることじゃないと思います。
高校時代、キリマンジャロにも登頂
ちなみにこの高校在学中(留学前後のタイミング)の2019年、15歳でアフリカ最高峰のキリマンジャロ(標高5,895m)への登頂にも成功。
こんにちは、野口絵子です!
— 野口絵子 Eko Noguchi (@ekonoguchi) August 14, 2020
父と世界の山を回っています。この写真は昨年の夏にキリマンジャロとメルー山に登った時の写真です🏔写真を見返してると、どんどん山が恋しくなる😌 pic.twitter.com/vYWHSYavFM
しかもこのキリマンジャロ登頂のときに得た体験が「もっと現地の人々と関わりたい」という気持ちをさらに強くしてニュージーランドの学校選びに直結したとも言われています。
登山と進路選択がこんなに密接につながっている人、ちょっと他にいないんじゃないかな。
大学時代 帰国後、慶應義塾大学SFCへ
なぜ慶應SFCを選んだのか
2022年12月にニュージーランドの高校を卒業した後、絵子さんは2023年4月に慶應義塾大学総合政策学部(いわゆるSFC)へ入学します。
なぜSFCだったのかというと、本人が語っていたことによれば「慶應SFCでは好きな登山が入試で活かせる」という気づきがあったこと、
それから「SFCにNPOに関する授業があって、父が代表を務めるNPO活動を自分もいつかやりたいという思いがあった」という2点が大きかったようです。
ミレーのインタビューでは
「2022年の春まで自分の進路ははっきり決まっていなかった。写真や演劇にも興味はあるし、登山にももっとチャレンジしたい。やりたいことは次々に浮かんでくるけれど、どれをとっても自分の将来につながる確固としたものには思えなかった」
と打ち明けていたりもして。
あ、これ、めちゃくちゃ共感できる悩みじゃないですか。
登山家・野口健の娘でキリマンジャロも登頂した人でも進路で悩む時期があったんだなというのは、個人的にちょっとほっとしました。

帰国生AO入試で合格をつかんだ
SFCには帰国生向けのAO入試制度があって絵子さんはそのルートで合格したとされています。
英語運用能力に加えて、登山での実績、NPO活動への関心など、「自分だけのストーリー」を武器にした受験だったことがうかがえます。
慶應SFCの帰国生入試は小論文や自己推薦書、面接によって行われることが多く、単に語学力が高ければ受かるというわけではないとも言われています。
そういう意味で絵子さんのように「登山×NPO×海外生活」というオンリーワンのバックグラウンドを持っている人は、審査する側にとっても印象に残りやすかったんじゃないかなと思います。
父・野口健さんもインスタグラムで「内心ホッとした。中高とずっとそれを応援してきた」と喜びをつづっていたそうで。お父さんの安堵感がにじみ出てるコメントですよね。😂

大学3年で休学してミス日本に挑んだ
2026年時点で慶應SFCの3年生。
在学中、大学を休学してミス日本コンテストに挑戦し、見事グランプリと「ミス日本海の日」のダブル受賞を達成しました。
ミス日本「海の日」として、内航海運総連合会総会懇親会の司会を務めました🎤
— 野口絵子 Eko Noguchi (@ekonoguchi) June 21, 2026
表敬訪問の際にご挨拶させていただいた金子恭之国土交通大臣に、再びお目にかかることができました。いつも気さくに声をかけてくださり、嬉しいです!… pic.twitter.com/YYf8lNZHfB
休学中にも登山活動を続け、ヒマラヤの6000m級の山を3座制覇したというから、もう学生の話のスケールじゃない気がしてきます。
将来の目標として
「子どもたちに五感を通じた自然の中での環境学校を作る」
というビジョンを語っていますがSFCでNPO活動を学んでいることと、その夢がまっすぐにつながっているのが、彼女の進路選択の一貫性を感じさせるポイントだと思います。
学歴全体を俯瞰してわかること
「より厳しい環境へ」を繰り返してきた人
小学校→イギリス→ニュージーランド→慶應SFC。全体を通して「居心地のいい場所を自分から出ていく」選択を繰り返してきた人というのが一番強く感じた印象です。
立教英国学院の内部進学を蹴った理由が「もっと違う世界に接したい」で、ニュージーランドを選んだ理由が「より厳しい環境に身を置きたい」で。
この姿勢は一貫していて山で培った「リスクを先に考えて、判断して、行動する」という習慣がそのまま進路選択にも染み出しているのかもしれないですね。
まとめ
- 小学校は世田谷区立桜町小学校(東京都)。9歳で父と雪山デビューという原体験がすべての始まり
- 中学校はイギリス・立教英国学院中学部(2016〜2019年)。父の母校であり、日英ハイブリッドの全寮制学校。内部進学を自らの意志で断った
- 高校はニュージーランド・Wanganui Collegiate School(2019〜2022年)。1854年創設の名門全寮制校で、ほぼ現地生徒の環境に単身飛び込んだ
- 大学は慶應義塾大学総合政策学部SFC(2023年4月〜)。帰国生AO入試で合格し、登山実績とNPO活動への情熱を武器に進学
- 2026年の大学3年在学中にミス日本グランプリとミス日本海の日をダブル受賞
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