この記事を読めばイ・ハンボム(이한범)がどんな選手で、なぜ今注目を集めているのかがまるわかりです。
2002年生まれのワールドカップキッズが、デンマークの地でどうやって成長し、韓国代表の主軸に上り詰めたのか。
その軌跡と魅力をくわしく紹介していきます。
基本プロフィール
「このDFは何者?」と気になった人へ
調べ始めたとき、まず数字のバランスのよさに目が留まりました。
188cmあって84kgで、でもデータ上のスピードが思いの外高い。
この時点でちょっと「あ、普通のCBじゃないな」って感じがしたんですよね。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本名 | 李韓汎(이한범) |
| 英語表記 | Lee Han-beom |
| 生年月日 | 2002年6月17日 |
| 年齢 | 23歳 |
| 出身地 | 韓国・大邱広域市 |
| ポジション | センターバック(DF) |
| 身長・体重 | 188cm/84kg |
| 利き足 | 右足(実質両足) |
| 所属クラブ | FCミッティラン(デンマーク) |
| 背番号 | 3 |
| 代表歴 | 韓国代表(A代表4試合) |
生い立ちとサッカーへの道
大邱から始まった「DF」ではなかった少年時代
イ・ハンボムは大邱の花園小学校でサッカーをスタートさせて、一時期は意正府の新谷小学校に転校して、その後また大邱に戻ったみたいです。
セイル中学校、保仁高校と進んで、今に至るという感じ。
ここまでは「うん、普通の有望株の話だな」と思って読んでいたんですが、実はここに大事なポイントが隠れていました。
保仁高校1年生まではミッドフィールダーだったということ。
これ、けっこう重要なんじゃないかと思っていて。
センターバックの選手がビルドアップ巧みなのって、「元々中盤もできた人」というケースが多いんですよね。
キム・ミンジェもそうですし、欧州のトップCBに中盤出身者が多いのもたぶん偶然じゃない。
ということは高1でポジション転向したこの経験が、今の彼の「CBらしくないパス感覚」の原点なのかもしれないですね。
「ワールドカップキッズ」という運命的な誕生日
生まれたのは2002年6月17日。
これ、最初見たとき「おっ」ってなりました。
日韓ワールドカップで韓国がイタリアを倒した、あの歴史的な16強戦の1日前。親御さんはワールドカップを観ながら息子を迎えたんですよね。
そういう背景があって本人も「ワールドカップキッズ」と呼ばれているわけで、2026北中米ワールドカップに出場できればドラマとしての完成度がえらいことになるなと思います。
デンマークでの練習場でインタビューに答えた彼が「想像するだけで胸が熱くなる」と語った言葉、なんかじんとしました。そりゃそうですよね、という感じ。

クラブキャリアの変遷
FCソウルでのプロデビューと成長期
2021年にFCソウルとプロ契約を締結して4月21日の済州ユナイテッド戦でデビュー。
初年度はリーグ9試合にとどまったものの、翌2022年には23試合に出場と急成長しています。
個人的に「23試合」という数字が印象深かったです。
プロ2年目の若手センターバックが23試合出場というのは、Kリーグの競争レベルを考えるとかなり評価されていたんだろうなという気がしていて。
当時の映像をいくつか確認したんですが、ボールを持ったときの落ち着きが同年代の選手と比べると一段違う感じがしました。
ベンチ生活と言語の壁。デンマーク挑戦の現実
2023年8月28日、FCミッティランと4年契約を締結。ヨーロッパへの挑戦。華々しいニュースだったんですが、現実は思ったより厳しかったみたいです。
移籍直後の課題は大きく2つあってひとつはデンマークフットボールのスピードと強度への適応、もうひとつはコミュニケーション。
これが想像以上に深刻だったらしくて、守備陣との意思疎通がうまくいかなくて主戦争いで後れを取ったとドキュメンタリーでも語っています。
ちなみに私、これ聞いてすごくリアルだなと感じたんですよね。サッカーって瞬時の判断の積み重ねじゃないですか。
「右に出ろ」「俺がカバーする」みたいなやり取りが母国語じゃないと出てこない。
それだけで守備の連携が0.5秒ズレる。そのズレがゴールに直結するんですよね。語学の問題ってテクニックより怖いかもしれないなと思いました。
最高速度33.3km/h。努力で手に入れたスピード
言語の壁にぶつかりながらも腐らず身体づくりに集中した結果、
「強みではなかったスピードが時速33.3kmまで上がった」と本人がインタビューで明かしています。
CBで33.3km/h、これはわりとすごいんですよね。ウィングの選手がスプリントで記録するような数字ですから。
2024年2月25日のオーフスGF戦でプロ初ゴールを記録して、2025-26シーズンには公式戦49試合(2ゴール・4アシスト)に出場。完全な主軸です。
それだけじゃなく、2026年5月にはデンマークカップ(DBUカップ)の決勝でコペンハーゲン相手に決勝ゴールを決めて、クラブの今季初優勝に貢献しています。
「適応に苦しんだ選手が数シーズンでここまで化ける」というのは、肌感で言うと相当なメンタルの強さがないと無理な話だと思っていて。
淡々としていそうで、実は内側にかなりの熱量がある選手なんだろうなという気がします。

プレースタイルの魅力
「六角形センターバック」って何が六角形なの?
パス・守備・スピード・空中戦・ボールコントロール・視野の6要素を高水準でこなすから「六角形タイプ」と言われています。
まあ、「六角形」という言い方はよくある表現なんですが、彼の場合はその説明に妙に説得力があって。
実際、ミッティランのスタッフが「私が見て何をしろと言わなければならない選手ではない。むしろこの若い選手に守られている」と語ったエピソードが印象深かったです。
外国籍選手がスタッフにそう言わせるって、なかなかないことだと思いますよ。
あとはデータでも裏付けられていて、パス成功率85%(50/59)を記録した試合では空中戦6勝(9回中)、チャンスクリエイト2回という数字も残っています。
センターバックにしてはチャンスクリエイト2回って多い気がしませんか。ここにも「元MF」の血が出てますよね、という感じ。
キム・ミンジェとの鉄壁コンビ
韓国代表では3バックシステムの右ストッパーとして、キム・ミンジェの横に入ります。
2026年3月のオーストリア戦ではスイーパー役のキム・ミンジェの横で相手FWに躊躇なく飛び込んでボールを奪うシーンが何度も見られたみたいです。
キム・ミンジェが後ろでカバーしてくれるから前に出られる、という信頼関係ありきの守備ですよね。
実際に「お前がやりたいようにやれ。俺を信じて行け」という言葉をキム・ミンジェ本人からかけてもらっているとのことで。
これ、ちょっと羨ましいなと思いました。
どんな職場でも「背中を任せられる先輩がいる環境」って、若手の成長速度がぜんぜん変わると思うので。サッカーも同じなんですよね。
両足と「元MF」だから出せる視野の広さ
センターバックでありながら左右両足を自在に使えるということ、あらためてこれはかなり希少な特長です。
右利きのCBが左サイドに展開するとき、苦し紛れのキックになることが多いんですが、彼の場合はそれがない。プレッシャーを受けても逃げ場を自分で作れる感じ。
それに加えて高校1年までの中盤経験で、「相手の動きを先読みするポジショニング感覚」が育っているんじゃないかと思っています。
DFとして育った選手は基本的に「止める・弾く」の発想が先に来るんですが、元MFだと「ここで奪えば即カウンター」みたいな攻守連結の発想が出やすいんですよね。
あくまで私の考えですがそこが韓国代表でも「ベンチに置けない」理由のひとつかもしれないですね。
代表歴と2026ワールドカップ
A代表デビューと「99%パス成功率」の衝撃
2025年6月10日のクウェート戦でA代表デビュー。で、そこで残したスタッツが「パス成功率99%、有効シュート0本許容」というえらい数字で。
…これ正直なところ最初に見たとき「試合のレベルが…」と一瞬思ったんですが(笑)、その後のコートジボワール戦やオーストリア戦でも安定したパフォーマンスを続けているので、実力はほんものだと判断しました。
デビュー戦のスタッツとしては十分すぎる内容ですよね。

兵役問題という大きな壁を乗り越えた話
これ、韓国の選手を追いかけていると必ず出てくる話なので触れておきます。
2022年杭州アジア大会(コロナで2023年開催)でU-23韓国代表として金メダルを獲得して、芸術体育要員として兵役義務が免除されています。
欧州でキャリアを積んでいく上でこの問題の解決はほんとうに大きくて、キャリアの中断なしに戦い続けられる条件が整っているわけです。
これがなければミッティランとの4年契約を結べたかどうかも怪しかったかもしれない。
そう考えると、アジア大会の金メダルはサッカーの実績としてだけじゃなくキャリア設計上でも決定的な意味を持っていたんですよね。
2026北中米ワールドカップ最終メンバー入りの瞬間
2026年5月16日、ホン・ミョンボ監督率いる韓国代表の最終26人に正式選出されました。ワールドカップキッズが本当にワールドカップに行くという話です。なんか感慨深い。
韓国はA組でチェコ・メキシコ・南アフリカと対戦予定で、イ・ハンボムはキム・ミンジェの相棒として守備の要を担うことになります。
本人は「ワールドカップで自分の実力をしっかり見せられれば、欧州ビッグリーグに進んでチャンピオンズリーグでも戦えると信じている」と語っていて、W杯をあくまでステップとして見ているあたりに野心の強さを感じます。
個人的に思うことはメキシコ戦が彼にとってのハイライトになりそうだな、ということです。
メキシコはボールを動かしながら裏へ抜けるスタイルで、ビルドアップと対人守備の両方が問われる相手。
つまり彼の六角形のどの面が使われるか全部試される試合。全く試算していないけど、そこで存在感を示せたら一気に世界から注目される選手になるかもしれないですね。
キャリア実績一覧
| シーズン | クラブ | リーグ戦出場 | 得点 |
|---|---|---|---|
| 2021 | FCソウル | 9試合 | 0 |
| 2022 | FCソウル | 23試合 | 1 |
| 2023 | FCソウル | 18試合 | 0 |
| 2023-24 | ミッティラン | 3試合 | 1 |
| 2024-25 | ミッティラン | 6試合 | 0 |
| 2025-26 | ミッティラン | 49試合(公式戦) | 2(4アシスト) |
タイトル歴
- デンマーク・スーペルリーガ優勝:2023-24シーズン
- デンマークカップ(DBUカップ)優勝:2025-26シーズン
- アジア大会金メダル:2022(2023年開催)
まとめ
- 2002年6月17日生まれ、韓国・大邱出身の23歳センターバック
- 身長188cm・体重84kg、実質両足対応のフィジカルエリート
- 高校1年時まではMF経験者でビルドアップ能力がCBとして希少な強みに
- デンマーク・ミッティラン移籍後は言語とシステムの壁を乗り越えて、今季公式戦49試合に出場
- 2025-26シーズンのDBUカップ決勝で決勝ゴールを決め優勝に貢献
- A代表デビューは2025年6月、2026北中米ワールドカップ最終26人に選出
- キム・ミンジェをロールモデルとしつつ「自分だけの強みを探す段階」と前向き
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