この記事を読めばチョ・ヒョヌ(조현우)がどんな選手なのか、そのプロフィールから輝かしいキャリア、プレースタイルの魅力まで一気にわかります。
「韓国にこんな守護神がいたのか」
と驚いた人も、2018年のドイツ戦で彼を知った人もここに来れば丸ごと理解できます。
チョ・ヒョヌの何がそんなに特別なのか徹底的に掘り下げていきます。
チョ・ヒョヌの基本プロフィール
意外とシンプルなデータの奥に個性がある
本名は趙賢祐(조현우、Jo Hyeon-woo)、1991年9月25日生まれのソウル出身で年齢は34歳。身長189cmの右利きGKで、現在は蔚山HD FCに所属しています。背番号は21番。
…この「21番」、小学生のときに初めてサッカーを始めた瞬間に21番を背負ったことがきっかけで、プロになってもずっとその番号にこだわり続けているんです。
なんか、そういう一途さってすごく好きだなと個人的に思います。
「プロになったら番号なんて変わるでしょ」って思いますよね?
ところが彼は違って。
代表チームでも長年21番を追い続けた結果、ベテランGKキム・ジンヒョンが離脱したあと念願の21番を代表でも着けられるようになっています。
ちょっとした話なんですけど、これがなんか印象に残っていています。
ロールモデルはレジェンドGK
GKを選んだきっかけも面白いんです。7歳のとき、テレビで韓国のレジェンドGKキム・ビョンジのプレーを見て「この人みたいになりたい」と思ったのが原点だそうで。
背中を追いかけた少年が今度は後輩たちのロールモデルになっている。そういう話、なんか胸に来るものがありますよね。
プロキャリアの歩み
大邱FCでの下積み7年間
チョ・ヒョヌは2013年にドラフト1位で大邱FC(テグFC)に加入してプロキャリアをスタートさせます。
…正直、ここで「ドラフト1位なら最初からエリートじゃん」って思いそうなんですが、実情はちょっと違っていて。
1年目からチームの守護神として出場機会は得たものの、2014年にチームが2部降格という苦境に直面するんですね。
当時の大邱FCは韓国サッカー界では下位クラブという印象が強かったので、「この選手が韓国を代表するGKになる」と予想した人は正直あまり多くなかったと、後に韓国メディアも振り返っています。
でも彼はそこで腐らなかった。
2015年・2016年とKリーグ2(2部リーグ)でベストイレブンのGKに選出され続け、チームの1部復帰を引っ張っていきます。
思うこととしてこの期間って本人にとってけっこう大事だったんじゃないかなと感じていて。
1部の強豪クラブにいたら得られなかった「絶対的な守護神」という経験を、若いうちに積めたわけですから。
あくまで仮説だけど大邱での下積みがなければ、あのドイツ戦の落ち着きはなかったかもしれないですね。

蔚山HDで頂点へ
2020年に蔚山HD FCへ移籍してから、もう別次元の話になってきます。
蔚山のKリーグ3連覇を守護神として支え、2024年にはKリーグ最優秀選手(MVP)賞を受賞。
これ、GKとしてはリーグ史上2人目という話なんですが、個人的にはこっちの方が驚きでした。
GKってどうしても「失点しなければOK」みたいな評価になりがちで、フィールドプレイヤーと同じ土俵でMVPを獲るってなかなかないんですよね。
しかも国内選手の中で最高年俸、14億9000万ウォン。
2017年から8年連続でKリーグのベストイレブンに選ばれていて、Kリーグを長年見てきた関係者からも「韓国GKの歴史を塗り替えている」と言われるほどの選手になっています。
2018年W杯ドイツ戦での伝説的セーブ
世界が止まった90分間
ここは正直、どんな言葉で書いても足りない気がします。
2018年ロシアワールドカップのグループリーグ最終節、韓国対ドイツ。相手はディフェンディングチャンピオン。
試合のほぼ全体でドイツに攻め込まれ続けるという、誰もが「韓国、厳しいな」と思いながら見ていたはずの試合でした。
それなのにチョ・ヒョヌは16本の有効シュートのうち実に13本をセーブ。
そして最終的には2-0で韓国がドイツを完封するという、当時リアルタイムで見ていた人なら「え、これ夢?」と思ったであろう結果を叩き出しました。
FIFAの公式記録ではこのドイツ戦だけで7本のセーブが記録されています。数字で見るとすごいのは分かるんですが、あの試合の映像を見ると「数字以上だな」って思いますよね。
イングランドのレジェンドたちが絶賛
試合後、ゲイリー・リネッカーは「チョ・ヒョヌは人生の試合を行った」とコメント。アラン・シアラーも「韓国が今日どのような覚悟で試合に入ったのかを見せた選手だ」と語りました。
これって英語圏のメディアにここまで取り上げられるって、アジアのGKとしてはかなり異例だったと思いますよ。
しかも、ドイツ代表のGKコーチだったアンドレアス・ケンプケが試合後に直接「あなたは本当に良いゴールキーパーです」と声をかけてきたというエピソードもあって。
敵チームのGKコーチから直接褒められる、という経験ってなかなかできないですよね。
自分が思うにはこれが一番「本物だな」と感じさせるエピソードかもしれません。
BBCが特筆した片手ファインセーブ
BBCの報道ではドイツMFゴレツカのヘディングシュートを片手ではじき出したシーンが試合の象徴的な場面として取り上げられています。
ゴール前を埋め尽くすドイツの選手たちの圧力のなか、揺らぐことなく立ち続けた守護神。その一言に尽きる場面でした。

プレースタイルの魅力と特徴
反射神経と広い守備範囲
チョ・ヒョヌの最大の武器は俊敏な動きから生まれる反射神経と、広いダイビング範囲です。
元コロンビア代表監督カルロス・ケイロスが「チョ・ヒョヌに当たる時も、1対1でもよく防ぐ」と話していて、コロンビアのスター、ハメス・ロドリゲスですら「韓国?ゴールキーパーだけが上手だった」と率直に語っていました。
なんかこれ、ハメスにそう言わせるって相当じゃないですか?😂
自分の見立てではチョ・ヒョヌの怖さって「とにかくシュートを止める」という純粋なGK能力の高さだけじゃなくて、「このGKに打っても無駄かも」という心理的プレッシャーを相手に与えるところにあるんじゃないかと思っていて。
実際、相手選手がシュートコースを変えようとしてミスを誘発されるケースが増えるという話もあります。
背番号21と精神的な強さ
代表では長らく23番だったのが念願の21番を着けられるようになった件は前述のとおりですが、このエピソードってビルドアップ問題と一緒に語るべき話だと思っていて。
以前は「体格は良いがビルドアップが弱い」と指摘されていた時期があって、本人もそれを認識して補完し続けてきたんですよね。
ただ、細かく検証してないけど、189cmという恵まれた体格で空中戦やシュートストップに特化しながら、そこにパス能力まで求められるGKのポジションって改めて考えると要求水準がえげつないなと思います。
それでも時間をかけて弱点を埋めてきた姿勢が、今の「完成形」に近づいているチョ・ヒョヌを作っています。
代表での活躍と2026年W杯
AFCアジアカップでのPKストップ
2023年のAFCアジアカップでは正GKキム・スンギュが負傷離脱した後にバックアッパーから守護神に抜擢されます。
この流れ、わりとドラマチックだったんですよね。
予定外の出場でありながら、決勝トーナメント1回戦のサウジアラビア戦でPK戦にもつれ込む展開を制し、2本のPKをストップして勝利に貢献。
「いざというときに頼れる選手」という評価をあらためて証明した形でした。
3度目のW杯へ
2026年5月16日、チョ・ヒョヌは2026年北中米ワールドカップの韓国代表最終メンバーに選出されました。
2018年ロシア、2022年カタールに続く3度目のW杯出場です。
ソン・フンミン、イ・ガンインらと並んで韓国の上位進出を支える柱として期待されています
個人的には2018年のドイツ戦のような「信じられないセーブ」をまた見せてほしいという気持ちもあって、正直楽しみでしかないです。🎉
逆境を乗り越えてきた「苦労人」という側面
地面に傷ができるまで練習した男
高校時代から「地面に傷ができるまで練習する」と言われるほどの練習量で知られていて、GKコーチから「足元の技術向上のために他のGKより2〜3倍長く練習する」と証言されています。
これって、ちょっと本当に気になっています。
だって、ドラフト1位で入団している選手がプロになってもまだその練習量をキープしているって、案外レアな話じゃないですか。
才能があるがゆえに努力をやめる選手がいる中で彼はそうじゃなかった。
あくまで私の主観だけど、「才能+努力のどちらか一方じゃなく、両方持っている」という選手って本当に数が限られていると思います。
「褒め言葉は両刃の剣」という哲学
インタビューでチョ・ヒョヌはこんなことを話しています。「韓国最高のGKだという称賛は聞き流している。運動選手に無条件の褒め言葉は両刃の剣」と。
まあ、個人的な意見ですけどこれを言える選手ってそんなに多くないと思うんですよね。
称賛されたら素直に受け取りたくなるのが人間じゃないですか。
それをあえて「聞き流す」と公言して、実際に8年連続ベストイレブンという実績を積み続けられるのは、精神的な成熟度の高さがあってこそだなと感じます。
どんなに評価されても油断しない。要するにそれがチョ・ヒョヌの本質なのかもしれません。
まとめ チョ・ヒョヌが「韓国史上最高のGK」と呼ばれる理由
- 1991年9月25日生まれ、蔚山HD FC所属のGK。背番号は21番
- 2018年ロシアW杯ドイツ戦で16本中13本のシュートをセーブし世界から注目を集めた
- 2017年から8年連続でKリーグベストイレブンに選出
- 2024年にKリーグMVP受賞、GKとしてはリーグ史上2人目の快挙
- 2026年北中米ワールドカップ韓国代表に選出(3度目のW杯)
- 「褒め言葉は両刃の剣」という自己評価の厳しさが継続的な成長を支えている
チョ・ヒョヌは華やかなセーブだけでなく、下積み時代から積み上げてきた努力と自己研鑽の姿勢で「韓国GKの歴史を塗り替えた」と評されるまでに成長した選手です。
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