海乃美月がなぜトップ娘役になれたのか 研究科11年の道のりと実力の秘密

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この記事を読めば宝塚歌劇団月組元トップ娘役・海乃美月さんがなぜトップになれたのか、その理由と背景がまるごとわかります。

「なかなかトップになれない」

と言われ続けながらも最後に運命を掴んだ彼女のストーリーは、宝塚ファンなら絶対に知っておきたいところ。

長年のファンも最近知ったばかりの方も、改めてその歩みを一緒に振り返っていきましょう。

目次

海乃美月ってどんな娘役だったの?

基本プロフィールと月組への配属

海乃美月(うみのみつき)さんは1993年5月18日生まれ、富山県氷見市出身。元宝塚歌劇団月組トップ娘役です。愛称は「うみ」や「くらげ」で、ファンの間では長年にわたって親しまれてきました。

2009年に宝塚音楽学校へ入学して、卒業時に校長賞を受賞しているんですよね。

これ、けっこうすごいことで、宝塚音楽学校の中でも特に優秀な生徒にしか贈られないものなんです。

入団時の成績も5番という好成績で最初から「期待の娘役候補」として注目されていたことがわかります。

2011年3月に97期生として宝塚歌劇団に入団し、組廻りを経て翌年2月に月組へ配属。そこからおよそ12年間、月組一筋で活動し続けました。月組ひと筋。なかなかできることじゃない。

幼少期からのバレエという土台

個人的にすごく気になるのが幼い頃からずっとバレエを習っていたというエピソード。

バレエって身体の使い方そのものを骨格レベルで変えてしまうんですよね。

それが後に「エレガントなダンス」と称されるスタイルに直結しているんだと思っていて、あれだけ美しい上半身のラインって、やっぱり幼少期からの積み重ねじゃないと出ないんじゃないかなあと感じています。

歌については宝塚音楽学校に入ってから本格的に習得したとされていて、入団当初はSNS上で「歌がちょっと…」という声が出ていたこともあったみたいです。

正直に言うと、入団初期の歌唱についてはファンの評価が割れていたそうで

でもそこから努力で補って最終的には歌、ダンス、芝居の三拍子が揃った実力派と言われるようになるわけで…これはちょっと感動する話です。

入団直後から続いた「抜擢の波」

研究科2年目でのヒロイン起用という異常事態

月組に配属されたのが研究科2年目の2012年で、その翌年にはもう『ベルサイユのばら』の新人公演でロザリー役に選ばれています。

これ、案外さらっと書きましたが、研究科2〜3年でヒロインクラスの役をもらえる娘役ってかなり稀なんですよ。

「ちゃんと実力で選ばれているんだな」と伝わる出来事。

研究科3〜4年目には正式な新人公演ヒロイン、別箱ヒロイン、そして再度の新人公演ヒロインとエトワールを経験ともう怒涛の勢いです。

『1789』での大役が転換点に

入団5年目には当時のトップスター・龍真咲さんの相手役として『1789』にヒロイン格のオランプ役で出演。

毎日新聞の取材でも「りんとしたたたずまいで注目された」と書かれたくらい、この時点でもう宝塚を知っている人たちの間では「次のトップ娘役はこの人じゃないの?」という雰囲気があったんじゃないかと思います。

新人公演ヒロイン3回・エトワール2回・別箱7回ものヒロイン経験という数字。

これだけ並べると圧倒されるんですが、実はこの時点ではまだトップ娘役への道は決まっていなかったというのが、宝塚人事の難しいところというかなんというか。

なぜすぐトップになれなかったのか?「渋滞」の正体

月組の複雑な人事の流れ

入団11年でようやくトップ就任、というのが海乃さんの話で一番引っかかるポイントですよね。

「え、これだけ実績があるのになんで?」

って思うのはごく自然な反応だと思います。

自分なりに考えてみると要因はいくつかありそうで。

愛希れいかさんの長期任期があって、その後に珠城りょうさんのトップ昇格があって…というタイミングの連鎖の中で、本来であれば海乃さんがトップ娘役になれたはずのタイミングが少なくとも2〜3回あったのではと分析しているファンも多いんですよね。

でも月組の人事はそういうシンプルな流れにならなかった。

早乙女わかばさんとの「W娘2体制」が続いた末に、珠城りょうさんの相手役は美園さくらさんが務めることになりました。

このあたりの経緯は外から見ていると「なるほどそうなったのか」という感じなんですが、当時の海乃さんファンの気持ちを考えると、けっこう複雑だったんじゃないかな。

「居場所があいまいな期間」の辛さ

美園さくらさんがトップに就任した後も、海乃さんは強力な「娘2ポジション」として別箱ヒロインをほぼ独占する状態が続きました。

でも本公演での扱いは必ずしも目立つものではなかったり、実際に『クルンテープ』では怪我による休演も経験しています。

🙎「じゃあ他の組に移ればよかったのでは?」

と思う方もいるかもしれません。

でもここが宝塚の難しいところで、組廻りした後に月組に定着してしまった以上、組替えはかなりリスクが高い選択肢だったはず。

あくまで私の想像ですけど、組替えして新しい組になじめず、トップのチャンスも来ないまま退団、というケースも存在するので居続けることが合理的な判断だったのかもしれません。

「居座り」と「実力派」の間で揺れたファンの評価

ここはわりとデリケートな話なんですけど、海乃さんの話をするうえで避けては通れない部分でもあるので書きます。

トップ娘役になるまでは「早く就任させてあげて」と言っていたファンが、いざ就任して3作以上続くと「居座りすぎ」と言い始める、という現象が起きたそうなんですよね…

これって宝塚ファンに限らず、世の中の評価ってそういうものだよなあとも思うんですが。

本当にどこにいても何をしても言われてしまう立場って、想像するだけで大変だなと思います。

トップ就任を引き寄せた「3つの要素」

月組生え抜きという、ほぼ唯一無二の強み

宝塚の人事において、組の生え抜きであることのメリットはかなり大きいと思っています。

外から娘役を連れてきても、既存の月組生との息が合わなければ公演全体のバランスに影響するからです。

海乃さんのケースでは月城かなとさんがトップスターに昇格するタイミングで「月組生え抜きの強力な娘役候補が海乃さんしかいない」という状況が生まれていたんですよね。

「月城かなとのトップ昇格時、月組からの選択肢は海乃美月一択」

と断言しているファン考察も複数あってそのくらい「組内での唯一性」が就任の後押しをしたのかもしれません。

月城かなととの「化学反応」という話

これ、個人的にけっこう本当に気になっている部分で。

月城かなとさんは芝居とダンスに長けている半面、歌が得意なタイプではないと言われていて、一方で海乃さんはバレエ由来のエレガントなダンスが持ち味です。

「歌よりも芝居・ダンスで世界観を作っていくタイプの男役を美しいダンスで支えることができる娘役」

という意味で海乃さんはものすごく月城さんとの相性が良かったんじゃないかと思っています。

しかも、トップ就任前の『ダル・レークの恋』の配信で2人の調和の美しさが話題になって、それが就任の追い風になったとも言われていますよね。

自分の見立てではこの公演が「2人をトップコンビに」という声を大きくしたターニングポイントだったんじゃないかなと感じています。

諦めずに「居続けた」ことの意味

こうやって並べると「実力があって、タイミングが来て、相性が合って、就任できた」という話に整理できるんですが、一番見落とされがちなのが「11年間、月組で居続けた」という事実そのものだと思っていて。

怪我もあった。本公演での扱いが悔しい時期もあったはず。

トップになれないまま退団するかもという不安が何度もよぎったんじゃないかとも想像します。

それでも月組を離れなかった。

ある分析では「コロナ禍で若手育成が遅れていなければ、あるいは組替えしていれば、トップにはなれなかったかもしれない」とも指摘されていて、逆に言えば「居続けたことで運を引き寄せた」とも言えるわけで。

運を掴むのも実力のうち。よく言われる言葉だけど海乃さんを見るとその言葉が本当にしっくりきます。

トップとして輝いた5作の日々

お披露目から退団まで

2021年8月16日付でトップ娘役に就任し、博多座でのプレお披露目を経て2022年1月に宝塚大劇場での新トップコンビお披露目公演「川霧の橋/Dream Chaser」に臨みました。

その後

「今夜、ロマンス劇場で」
「応天の門」
「フリューゲル-君がくれた翼-」
「万華鏡百景色」
「グレート・ギャツビー」

と5作を担い、2024年7月7日の東京公演千秋楽をもって月城かなとさんとともに退団しました。

5作という数字が「多いか少ないか」は意見が分かれるところですが密度の濃い5作だったことは間違いなさそうです。

「今夜、ロマンス劇場で」が象徴するもの

ファンの間で特に語り継がれているのが「今夜、ロマンス劇場で」での美雪役ですよね。

モノクロ映画の世界から飛び出してきたプリンセスというキャラクターで、コミカルな場面から切ない場面まで幅広い感情表現が求められる役どころ。

この作品での演技を観て「海乃さんってこんなに表現の幅が広かったんだ」と驚いたファンも多かったみたいで、個人的にも動画で観て「あ、このトップコンビ本当に好きだな」と思った記憶があります。

宝塚公式サイトでも「相手をよりカッコよく輝かせることができる」と言われている海乃さんですが、実際のパフォーマンスを見ると「支える」というより「2人で世界観を作っている」感じがして、そこがこのコンビの魅力だったんじゃないかなと感じています。

退団後の活動

イザワオフィス所属で舞台女優

2024年7月の退団後はイザワオフィスに所属して女優・舞台俳優として活動中。

退団後初の本格舞台として2025年3月にミュージカル『ボニー&クライド』に出演しています。

宝塚時代に培ってきたものを、今度は「外の舞台」で解放していくフェーズに入った感じがして、これからどんな役者になっていくのかが楽しみです。

ちなみに、ファンコミュニティサイトのBitfanでも2025年に公式ページがリニューアルオープンしていて、退団後もファンとの繋がりを大切にしている様子が伝わってきます。

宝塚を卒業した後も応援し続けたくなる方って在団中のパフォーマンスだけじゃなくて、こういう姿勢が積み重なって生まれるんだろうなあと思います。

まとめ

  • 海乃美月さんは97期生、入団11年目という異例の年月を経て月組トップ娘役に就任
  • 幼少期からのバレエを基礎とするエレガントなダンスと、新人公演ヒロイン3回・エトワール2回・別箱7回ものヒロイン経験が実力の根幹
  • トップ就任が遅れた背景には月組の複雑な人事の流れと「渋滞」があった
  • 月城かなとさんとのコンビとしての調和の美しさ、月組生え抜きという強み、そして諦めなかった継続力という3つの要素が重なって就任が実現
  • 2024年7月に退団後も舞台女優として活動を継続中
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