田中かえのプロフィールと魅力 横浜生まれのイラストレーターが世界を動かすまで

  • URLをコピーしました!

この記事を読めばイラストレーター・田中かえさんの生い立ちから作品の世界観、コラボ活動の幅広さまでその魅力がひとおりわかります。

「名前は見かけるんだけど、どんな人なんだろう」
「あの不思議な絵、なんで見るたびに引き込まれるんだろう」

って思ったことがある方、ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

田中かえの基本プロフィール

経歴をざっとまとめるとこんな感じ

まずプロフィールを整理してみます。

スクロールできます
項目内容
本名田中かえ
生年月日1995年7月25日
年齢30歳
出身地神奈川県横浜市
学歴多摩美術大学美術学部情報デザイン学科メディア芸術コース(2017年卒)
肩書きイラストレーター・アーティスト
SNSTwitter(X):@helloverysunday、Instagram:kaechanha25
代表作初作品集『MELLOW』(祥伝社、2023年)
主なコラボ乃木坂46、BEAMS、オニツカタイガー、新日本プロレス他

シンプルに見えるプロフィールなんですが、読んでいくうちに「あ、この人、けっこう面白い経緯を辿ってるな」って気づくんです。

幼少期と家庭環境

田中かえさんが絵に親しむようになったのは幼い頃の家庭環境が大きかったみたいです。

お母さんが上履きにキャラクターを描いてくれたり、手づくりの絵本を作ってくれたりしていたそうで。

それって、子どもにとってはすごく特別なことですよね。

「絵は才能のある人だけが描くもの」という空気がまったくない家で育ったから、自然と「自分も描いていいんだ」という感覚が育っていったんじゃないかなと思います。

小さい頃から漫画や絵本がつねに身近にあって手塚治虫の影響でアーティスト活動を始めたというのは有名な話。

「リアルで正確じゃない絵」の存在に気づいたとき、「自分はこれでいい」と確信できたって本人も語っています。

これ、すごく重要な気づきだと思っていて。

正しく描かなければいけないという呪縛から早い段階で解放されたことが、今の独自スタイルに直結してる気がするんです。

多摩美合格の裏側がめちゃくちゃ人間くさい

高校時代、1年だけ画塾に通ったもののクラスで最下位レベルだったというエピソードがあります。

普通ならそこで「向いてないのかも」と諦めそうですよね。

ところが、多摩美術大学の入試で実技が低得点だったぶんを学科(国語・英語)の高得点で補って、補欠合格を勝ち取るんです。なんかこのエピソード、すごく好きなんですよね。

「絵が上手い人が美大に行く」という固定観念を本人が真っ先に崩してる感じがして。

ちなみに2017年に大学卒業後はいきなりフリーランスではなく、しばらく会社員として働きながらアーティスト活動を並行させていた時期があります。

この二足のわらじ期間がどんなものだったのかは正直あまり詳細がわからないんですが、今の地に足のついた活動スタンスに繋がってるのかもしれないですね。

作品の世界観 「穏やかな虚無感」の正体

見た瞬間にわかる、あの感じ

田中かえさんの絵を初めて見た人の多くが言語化できない引力を感じると思います。

大きな瞳、ニュッと伸びた手足、柔らかくデフォルメされたフォルム。2次元的なのにリアルな感情が宿っているというか、何かをぐっと堪えているような表情というか…

あの「穏やかな虚無感」という言葉が、いちばんしっくりくるんですよ。

実はこの言葉、田中さん本人が考えたものではなく、あるラジオ番組のMCがとっさに口にしたもの。

それを聞いた田中さん本人も「そうかも」と感じたそうで今や作風を表す定番フレーズになっています。他人がつけた言葉が本人にもハマる、ってなんか面白いですよね。

影響元が「手塚×吾妻ひでお」という組み合わせ

田中かえさんの画風に大きな影響を与えたのが手塚治虫と吾妻ひでおのふたり。

手塚治虫の名前はまあわかるとして、吾妻ひでおを挙げているのが個人的にはかなり印象深かったです。

吾妻ひでおは1970〜80年代に活躍したマンガ家で少女キャラクターの愛らしい描写で知られる作家。

この組み合わせを聞くと、田中さんの絵に漂う「昭和的なノスタルジー」と「現代的なポップ感」の共存がなんとなく腑に落ちてくるんですよね。

「正確に描かなくてもいい絵が存在する」と知ったことが、彼女の創作の根っこにある。技術よりも感情の線を優先するスタイルはこの発見から来ているんだと思います。

2019年10月21日には吾妻ひでお先生がなくなったて悲しんでいる様子や絵に大きく影響を受けたことをTwitter(X)で投稿していました。

「鼻を描くとき、息を止める」

初めて読んだとき思わずくすっとしてしまったんですけど😄

田中かえさんが最も大切にするのは「原画の線」。

「よっしゃ、キタ!ってわかる線が引けた瞬間がある」という表現が印象的で特に鼻を描くときは息を止めて集中するそうです。

デジタルに移行せず手描きにこだわっているのも、この「線を引く一瞬の感覚」を守りたいからなんでしょうね。

愛用しているのはパイロットの「ジュースペイント」という水性顔料マーカーと、3Bのシャーペン。

消しゴムで紙を傷めたくないので筆圧を弱くしながらも色が見えるように濃い芯を選んでいるという、細かいこだわりが好きです。

要するに道具選びの一つひとつに「線を大切にしたい」という哲学が貫かれているんです。

コラボレーション活動の幅広さ

アイドルからプロレスまでジャンルがバラバラすぎる

田中かえさんのコラボ活動をざっと並べると、んな感じです。

乃木坂46の18枚目シングル『逃げ水』MVの台本挿絵、モモコグミカンパニー(BiSH)、オニツカタイガー、BEAMS、新日本プロレス「エル・デスペラード」のデザイン、テレビ番組『爆笑ヒットパレード2023』のビジュアル…。

正直、脈絡がなさすぎて最初は「え、同じ人?」ってなりました(笑)。

でもこの広がり方こそが、田中かえさんの作品の「ジャンルを超えた汎用性」の証明だと思っていて。

「かわいい絵を描く人」というカテゴリに収まらず、どんなジャンルにも馴染める絵の強さがある。

ちなみにキャリアの出発点となったのが、乃木坂46のMV台本への挿絵依頼。

当時まだ大学4年生だった彼女に依頼が届いたのは、「センターを初めて任される3期生メンバーを元気づけるかわいい台本にしたい」というMVディレクターの発案からだったそうです。

それが、クライアントと一緒につくる仕事の面白さに気づいたきっかけになったと本人も語っていてこのエピソードって案外大事な転機だったんじゃないかな、と感じます。

海外ファンが7割というちょっと驚きの事実

Instagramフォロワーの約7割が海外ユーザーでその大半が英語圏というのは、調べていてけっこうびっくりしました。

日本のポップカルチャーは世界に響くとはよく聞くけど、それが具体的な数字になってるとやっぱりリアルに感じますよね。

拡散の一因になったのがNetflixの番組『クィア・アイ』への出演と、ソフビ作品のリリース。この組み合わせが海外フォロワー急増のきっかけになったみたいです。

イタリアのバッグブランドからコラボ打診が来て、拙い英語を使いながらプロジェクトを進めた経験もあるとか。

そのときの「ちゃんと伝わるかな」みたいな緊張感、ちょっと想像できるし、なんかいいですよね。

グローバルな反響は自信になる一方で、「サイズの大きい作品が好まれる海外市場に自分のスタイルが合うか」という現実的な悩みとも向き合っていたようでそのリアルさが人間らしいな、と思います。

初作品集『MELLOW』と展覧会活動

2023年、ついに作品集が出た

2023年11月22日、祥伝社より初の作品集『田中かえ作品集MELLOWが発売されました。全177ページ。

日常のドローイングから、アイドルやプロレスやお笑いとのコラボイラスト、ソフビのビジュアルまで一冊にまとまっていて、個人的には「田中かえってこんな広い人だったんだ」と改めて気づいた一冊でした。

しかも豪華で、江口寿史やすしおなどの作家陣による描き下ろしファンアートが収録されていて、俳優・伊藤万理華との特別対談まで入ってる。

さらに渡辺直美さんが帯に「ページをめくればめくるほど、かえちゃんのオリジナルなピュアさに癒されます」と寄稿しているのもなんかいいんですよね。

豪華な人たちから愛されているのがよくわかる。

定価2,500円(税別)というのも、個人的には意識的な価格設定なんじゃないかなと思っていて。

アート本って高い印象がありがちですが若い世代が初めて手に取るハードルを下げたかったのかも、とまあ憶測ですけど。

個展は全国各地へ 九州初上陸も

2018年の初個展「かえちゃんのチョコレートボックス」(TAV GALLERY)を皮切りに、東京だけじゃなく京都や九州でも精力的に個展を開いてきた田中かえさん。

2026年2月〜3月には長崎県平戸市の平戸オランダ商館で「田中かえ平戸に現る展」を開催

平戸の歴史や文化、街並みからインスピレーションを受けた書き下ろし原画30点を発表した九州初の個展として話題になりました。

歴史的な建物の中にあの「穏やかな虚無感」を持つ女の子たちのイラストが並ぶ光景…想像するだけでちょっと独特な空気感がありそうですよね。

田中かえの言葉から見える哲学

「飽きられないようにする」というシンプルすぎる野望

「今後の展望は?」という質問に対して、田中さんの答えは「飽きられないようにする」だったそうです。

最初聞いたとき、「え、それだけ?」って思ったんですよね(笑)。

でもよく考えると、これってかなり本質をついてる言葉だと思っていて。

インターネット上には「見るだけで十分」と思わせる絵があふれているいまの時代、「また見たい」「手元に置きたい」と思わせ続けること自体がどれだけ難しいか。

若い人が「初めて絵を買いました!」と言いながら原画を手に取る瞬間が何より嬉しいとも語っていて、30分、40分で描いた一枚の絵には、それまでに学んできたすべての時間が詰まっているという言葉が印象深かったです。

量より「一枚の重さ」を大切にしている人なんだなと。

「カワイイ」は増えていくもの

「カワイイは時代とともに移り変わるのではなく、バリエーションが増えていくもの」

という考え方が田中さんにはあります。

タレ目も吊り目も、ストリートファッションもアイドル衣装も、全部が「カワイイ」の一形態。

その幅を広げることが豊かなことだという信念が彼女のコラボの幅広さとも繋がっている気がしますよね。

自分の考えではこの「カワイイはゼロサムじゃない」という感覚を持っているかどうかが、作家としての器のサイズに関係してるんじゃないかと思っています。

まとめ

  • 田中かえは1995年横浜市生まれ、多摩美術大学卒のイラストレーター
  • 手塚治虫と吾妻ひでおから影響を受けた「穏やかな虚無感」が作品の軸
  • 乃木坂46、BEAMS、新日本プロレスなど異ジャンルとのコラボが豊富
  • Instagramフォロワーの約7割が海外ユーザーというグローバルな支持
  • 2023年に初作品集『MELLOW』を発売、江口寿史ら豪華作家のファンアートも収録
  • 2026年には長崎・平戸で九州初個展を開催するなど活動の広がりは続いている
  • 「飽きられないようにする」という言葉に作家としての覚悟が滲んでいる
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする


目次